相続放棄と自動車の処分
1 相続放棄とは
相続放棄とは、相続人の財産について、そのプラスのものマイナスのものもすべて、相続しないという手続きになります。
被相続人が亡くなってから、原則3か月以内に家庭裁判所に申し出ることが必要で、その効果は大きく、「すべて」と記載したとおり、この対象の財産を選ぶことはできません。
よって、被相続人が持っていた自動車も当然この対象になります。
2 原則
そうしますと、相続人が被相続人の自動車を処分しますと、これは「単純承認」というもの(相続財産について、プラスのものもマイナスのものもすべて相続する、ということ)に該当してしまい、結果相続放棄ができない(申し出が認められない、すでに認められていたものが無効になる。)ということになってしまいます。
相続放棄をしない人がいる場合、この人が処分を行えばよいので特に問題はないのですが、もし全員が相続放棄をしていた場合、被相続人が残した自動車はどのように処分をすればよいのでしょうか。
以下、場合分けして説明していきます。
3 ローンが残っていた場合
この場合、所有権留保といって、ローンの支払いが終わるまで、自動車の権利はローン会社にあることが多いです。
この場合、自動車自体はローン会社が引き揚げることになります。
ただし、ローン会社が売却した結果、売却額がローンの金額を上回った場合、その分は返金されることになるのですが、これを受け取って費消してしまうと、単純承認となってしまう可能性がありますので注意が必要です。
4 ローンがない場合
この場合、原則自動車を処分することができないため、家庭裁判所に「相続財産清算人」を選任してもらい、この人に処分をしてもらう必要があります。
(ローン会社が銀行だったような場合には、自動車ローンがあっても所有者が被相続人ということもあり、その際にはこちらの手続きが必要です。)
ただし、この選任には数十万円の費用が掛かってしまうことには注意が必要です。
相続放棄をしたとしても、相続財産についての責任は実はなくなりません。
放置した自動車が何らかの事情で第三者に被害を出してしまったような場合には、その責任を相続放棄した相続人も負うことになってしまいます。
よって、金銭面の負担はあるかもしれませんが、相続財産管理人を選任する必要があることもありますので、この点は検討が必要です。
また、自動車に財産的価値がないことが明らかな場合には、廃車等の処分をすることが可能な場合もあります。
5 弁護士への相談
以上のように、相続放棄と自動車の処分については、複雑かつ慎重な検討が必要なことも多いです。
その一方で、相続放棄にはタイムリミットもありますので、この問題で悩まれている方は、すぐに弁護士に相談されることをお勧めいたします。
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